木づかい建築コンペ応募作品集
奏でるダンススタジオ”Jewel”
建築物データ
所在地 | 新潟県新潟市東区 |
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建築用途(種別) | 店舗付き住宅(ダンス教室)[新築] |
延床面積 | 190.17㎡ |
木材データ | 木材使用量15.5㎥ |
コンペ応募年度 | 2017年 |
応募者データ
- 名称
- ㈲三善建築設計事務所[設計]
- 住所
- 新潟県新潟市中央区沼垂東5-14-3
- 電話
- 025-246-0678
- FAX
- 025-246-0676
- メール
- office@miyoshi-arc.co.jp
「森や木」への想い
私たちの事務所では、木・土・紙など出来るだけ天然素材を建築に取り込むよう努めてきた。特に本建築では、地域に残る木質感を建築内部・外部空間に表現し、地域性・地域文化に配慮した。県産材と流通材のコストバランスを考慮し、軸組在来工法棟には県産材を多用し、中断面集成材棟では、柱・梁の構造材に米松を使い、間柱など二次部材には県産材を極力用いた。結果、木材(県産材)を十分活用できた。
「地域」への想い
はなみずきが街路樹として街を包み込み、新しい店舗群と住宅群の提案が地域景観としてある。しかし、本来、雨も多く、日差しも強い新潟での屋根形状は重要である。本計画では、伝統構法と集成材中断面構法のふたつの空間が寄り添い、切り妻屋根の大屋根を創りだした。また、その接点に雁木空間を構成しそこに生まれた路地もまた地域文化と捉えた。機械設備も設置してあるが、自然光と自然通風を基本とし、風土に根差した景観・機能に配慮したハイブリッドな建築とした。
「建築」への想い
新潟の地域文化のひとつに雪国の知恵である「雁木」がある。雁木は通行だけの機能だけでなく、雪や雨から人々を守り、人と人が出会い語り合うコミュ二テイの場でもある。本建築は、雁木の要素を路地と小路に取り入れ、近隣住民がこの建物内の路地や小路を自由に行きかえるよう工夫した。地域の人々に開かれた施設を心掛けた。町並みの周辺樹木のはなみずきをシンボルツリーとし、町並みに調和する色彩計画、窓の明かりはあたかも夜を奏でるよう工夫した。