木づかい建築コンペ応募作品集
日本建築美のある住宅
建築物データ
所在地 | 新潟県新潟市東区 |
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建築用途(種別) | 戸建住宅[新築] |
延床面積 | 150.3㎡ |
木材データ | 木材使用量28.2㎥ |
コンペ応募年度 | 2018年 |
応募者データ
- 名称
- 澁谷建築相談所
- 住所
- 新潟県新発田市五十公野1932-17
- 電話
- 03254-23-6268
- FAX
- 0254-23-6093
- メール
- shibu@xf7.so-net.ne.jp
「森や木」への想い
構造材の無垢の木の骨太感を大事にし、4寸以上の柱や大黒柱、丸梁など積極的に使用しています。設計の際は、職人の手による墨付けや手刻みによる加工を大事にしています。また、真壁の作りが多いので、材木をどこに使えば良いかを入念に考えた木振いを行っています。そして、木の持っている力感や美しさを室内に取り入れ、和・洋にかかわらず簡素で暖かみのある設計をしています。
「地域」への想い
地場には、誠実で優秀な職人さんが、まだまだ活躍されています。本物の木を使い、伝統的在来軸組工法でつくる家が日本の風土に最も適していると考えていますので、木の特性を生かし、経験豊富な職人さんと相談しながら、木の癖を読み、適材適所に材を割り振り、そして木に墨付けをし、手刻み加工を施しています。加工の精度・部位ごとの継手や組み方で家の強さが変わります。大工さんだけではなく、地場には風土に合った素材を利用することが得意な瓦屋さんや左官屋さんなどもいますので、(お施主様も含め)職人さんと対話しながら、その技術の継承や地場産消の貢献・橋渡し役に務めています。
「建築」への想い
伝統的な在来軸組工法ながら、キッチン上部に吹抜けを設け、明るく開放的なLDKが特徴的です。吹抜けには化粧垂木を入れ、フィルム貼りの強化ガラスをはめこみ、冷暖房の効率が無駄にならないようにしています。1・2階の全てに人の気配が感じられるのも長所の一つです。開放的ながら、夏の日差しを遮る土縁(ポーチ)の長い庇や柱・鴨居・巾木・廻縁等に木目の美しい方を見せるなど、日本建築(真壁+白漆喰塗り)の簡素ながら飽きのこないしつらえにしました。木材は越後杉の他、松・桜・桧・桂・タモ・ナラなど様々樹種を取り入れた造作仕様となっているのも特徴です。家の各所に無垢の木で造った使い勝手の良い作り付けの家具・収納も配置してあります。屋根には建物の意匠バランスを考慮し、茜色の安田瓦葺きにしました。素材の良さや耐久性を考えた仕様となっています。(外観も含め)全体的に軽快な和モダンの雰囲気となっています。