先祖が代々手入れしてきた150本の杉で建てた家

建築物データ

所在地 新潟県上越市三和区
建築用途(種別) 住宅[新築]
延床面積 251㎡
木材データ 木材使用量73㎥
コンペ応募年度 2019年

応募者データ

名称
片建設株式会社【設計・施工】
住所
新潟県上越市大字岡原408番地
電話
025-525-9016
FAX
025-525-4188
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「森や木」への想い

今回の家造りは、建主様の先祖が植栽し、代々受け継いできた150本以上の杉を伐採することから始まりました。伐採した杉材は、2年の月日をかけて自然乾燥。自社大工たちが床や柱、天井、腰壁など、あらゆる所にふんだんに使用しました。旧家の材料も古材として再利用。歴史と思い出が宿る趣のある和の住まいに生まれ変わり、ご先祖・ご家族を大切にする建主様の思いに寄り添った仕事をしたことに誇りを感じました。

「地域」への想い

上越市は、冬季の通路を確保するために家屋の一部や庇を延長した「雁木」が有名で、市内に現存する長さが日本ーと言われています。市内では魅力的な景観である雁木の保存と活性を促す試みも多くみられます。雁木というと町並みや町屋のイメージがありますが、こちらのお宅でも玄関前に雁木を設け、趣のある表情が生まれました。豪雪地の生活の知恵である雁木を造ったことで、建主様から「雨や雪の日に本当に重宝している」というお言葉をいただいています。

「建築」への想い

所在地である上越市三和区は、新潟県内でも「豪雪地域」と呼べる地域です。雪の重みに耐えられる設計や使う材料、雪の処理を最小限にする住宅の形状や設備などを考慮し、大雪に備えた「冬期も快適に暮らせる家」を第一に考えました。当社のモットーは長年の知識と技術を生かして、地域の気候風土に合った「木の家」を建てること。今回の作品でも、雪国で長く、安心・快適に暮らせる工夫を数多く取り入れています。