想いを引き継ぐ家

建築物データ

所在地 新潟県新潟市中央区
建築用途(種別) 住宅[新築]
延床面積 197.91㎡
木材データ 木材使用量48.3203㎥
コンペ応募年度 2022年

応募者データ

名称
千癒の家(株)わいけい住宅[設計・施工]
住所
新潟県新潟市中央区附船町1丁目4273
電話
025-228-0466
FAX
025-223-3373
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「森や木」への想い

杉の木の学名「Cryptomeria japonica」は隠れた財産という「Cryptomeria」と日本を意味するヤポニカ「japonica」で「隠された日本の財産」と意味する。私たちには、先人達が育んできた美しい森林を子孫に残していくことが求められています。そのためにも、建築はできるだけ地産地消が基本と考えている。新潟の木材は地元の越後杉。構造材は強度を考慮すれば、建物全てを杉でまとめることが可能である。また表しの杉は美しいことから、内外装仕上げのデザインにも優れている。建築的地産地消は経済的には地元を潤させ、安定した産業が持続可能になる。常にその地産地消を意識したい。

「地域」への想い

蒲原神社や図書館がある文教地区なので、伝統的なデザインに敬意を払いつつ、ダイナミックさと優雅さを求め軒の深い大屋根で計画した。建築の外観は建主だけのものではなく、地域、風土にその土地の街並みに影響を与えるものと考えてる。
二世帯住宅として1階が親世帯、2階が若夫婦世帯とプライバシー空間は分けているが、祖父母が孫を面倒見るという、古来の大切な家族文化を配慮し「三世代が共存共栄できる家」という施主の要望を叶え、地域に馴染んだ佇まいを意識して設計した。

「建築」への想い

設計コンセプト「想いを引き継ぐ家」
敷地面積252坪と広く前面道路側を月極駐車場と計画、建物と駐車場の間には、パーソナルな中庭スペースを設け、木製フェンスで分離してプライバシー確保した。外観は大屋根の和モダン、屋根は地元産安田瓦を使い外壁は全て漆喰で仕上げた。ニ世帯のこだわりとして、親世帯には壁一面を本棚にした部屋に、襖や床の間の拘り客間、子世帯にはヌックやキッチンも準備した。内装には天井及び壁を漆喰中心に、収納扉なども既製品は用いず無垢材で仕上げ全体をデザインした。二世帯住宅なので世代を継承していく地域モデルになればと思う。