W邸 新築工事

建築物データ

所在地 新潟県新発田市
建築用途(種別) 住宅[新築]
延床面積 179.30㎡
木材データ 木材使用量32.52㎥
コンペ応募年度 2016年

応募者データ

名称
澁谷建築相談所[設計]
住所
新潟県新発田市五十公野1932-17
電話
0254-23-6268
FAX
0254-23-6093
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「森や木」への想い

新潟県特有の高温多湿や寒暖の差など、地域の気候風土に最も適している材として、構造材を中心に採用しています。杉材のもっているしなやかで粘り強い長所やゆっくりと育った年輪の詰まった感じや適度に脂っ気のあるところが、良いと思います。小屋梁には、曲がった丸太を使用し、いかにもがっちりした骨格を見てもらい、安心感・満足感を伝えています。内部造作材には、赤身の部分や白太の部分など、表情に面白味があり、温かみや経年変化など無垢ならでは良さがあります。また、外壁の下見板として張る場合、保温性に優れ、飽きのこない落ち着いた外観になります。既製品のサイディングよりも長持ちします。

「地域」への想い

地場には、誠実で優秀な職人さんがまだまだ活躍されています。本物の木を使い、伝統的在来軸組工法でつくる家が日本の風土にもっとも適していると考えていますので、木の特性を生かし、経験豊富な職人さんと相談しながら、木の癖を読み、適材適所に材を割り振り、木に墨付けをし、手刻み加工を施しています。加工の精度・部位ごとの継手や組み方で家の強さが分ります。大工さんだけでなく、地場には風土に合った素材を利用することが、得意な瓦屋さんや左官屋さんなどもいますので、できる限り使用して、お施主様も含め、職人さんと対話しながら、職人さんの技術の継承や地場産消の貢献に努めています。

「建築」への想い

家族が、プライベートを確保しつつ、団らんを重視した間取りとなっています。農家ということもあり、裏玄関を広くとり、作業しやすいようにしました。杉材の軸組だけでなく、内部には県産材の桧の床板や雑木による造作、木製建具もすべて設計して、意匠性を高めました。壁は、(竹+葦)木舞かきし、泥を塗って作った土壁に、白漆喰仕上げとしています。梅雨時でもさらっとした空気感と足触りのよい床など自然素材ならではです。外壁は、木下見板ヨロイ貼り+屋根は、安田瓦葺きの水切れのよい5寸勾配なので、外観も堂々としています。