越後杉でつくった「月岡のゼロエネハウス」

建築物データ

所在地 新潟県三条市
建築用途(種別) 住宅[新築]
延床面積 159.66㎡
木材データ 木材使用量16.67㎥
コンペ応募年度 2016年

応募者データ

名称
株式会社サトウ工務店[設計・施工]
住所
新潟県三条市高屋敷65-1
電話
0256-46-2176
FAX
0256-46-2656
ウェブサイトはこちら

「森や木」への想い

本物件では越後杉を構造材や外壁材そして一部の内壁に使用している。構造材においては主要な柱と荷重が集中しない小梁に使用。そしてそれらは強度や形状安定性を担保するために全て集成材(越後杉)とした。外壁材では越後杉をラフに挽いた雨板を白く塗装し縦張り押縁押えに。一般的な「越後杉の家」とは異なるモダンな外観になった。そして内装材では本物件の特徴である個性的なブース状のボックスの外周部に使用、親しみある越後杉のよろい張りに。これが親しみや和みを感じるだけでなく新しさも感じる室内空間となった。

「地域」への想い

建築地は数十年の間空き地だった場所、そこに新築すること自体が地域の環境を大きく変えてしまう。たとえば今流行の真っ黒い外壁の家などが建った場合、ご近所さんに決して喜ばれはしない。新たに仲間に入れて頂くご家族は地域に喜んで迎え入れて頂かなくてはならない。そこで先輩方にとって親しみのある越後杉を外壁材に採用。また、道路面のガレージの間口を大きく開け中庭の気配を通りに開放。当然風通しも以前のままだ。更に建物の高さを可能な限り低く設計することで、通りや近隣に対し圧迫感のない好印象の佇まいとなった。

「建築」への想い

「優れた省エネ性と暮らしの開放」がこの住まいのコンセプト。明るく大きなLDKホールの中に浴室・洗面・キッチン・寝室などの個室を「入れ子」状に点在させている。その各個室の窓は全て排除し、部屋の天井に開けた開口部からホールの明かりを取入れている。こうすることで家全体における開口面積が最小限に抑えられ、付加断熱などによる優れた断熱性能と相まって省エネ性の高い住まいが実現した。省エネ性と開放という本来は相反するはずの条件が両立し目標がクリアされたのだ。