里山の景色をとりこむ「下田の家」

建築物データ

所在地 新潟県三条市
建築用途(種別) 住宅[新築]
延床面積 177.7㎡
木材データ 木材使用量20.13㎥
コンペ応募年度 2016年

応募者データ

名称
オーガニックスタジオ新潟[設計・施工]
住所
新潟市西区山田3077
電話
025-201-6611
FAX
025-201-6612
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「森や木」への想い

当社では2009年の創業以来、ほぼ全棟、新潟県産ブランド杉を木構造部分に利用している。その理由は地産地消であるから。かつては施主に次のように説明していた。
「新潟県人が新潟のコメを食うように、新潟の山で育った杉で家を建てているだけ。」
お客様の家づくりでの関心領域が、構造材にまで及ぶことは非常に少なくなった。
質問されなくても、「ふつうに地元のものを使えている」状態が維持できればと考えている。

「地域」への想い

安い早いという理由で、住宅は工業製品の組み合わせになってしまった。既製品に席巻され、左官屋・建具屋のような職人は絶滅危惧種となった。職人の手仕事を逆張りで多用し、「杉板外壁」を現代に合うデザインで多用し人気化させて、量産住宅との差別化に成功している。また、小国和紙・安田瓦という特産品も活用してきている。結果として地域外へのキャッシュアウトを防ぎ、地域に少しでも回ればと考えている。

「建築」への想い

豪雪地域に建つ、3世代のための住宅である。ポーチは軒を深く延ばし、雁木としている。庭に面する南側には縁側をはさんで列柱があり、そこに落とし板をすることによって深い雪から家を守る。居間には大きな吹き抜けを設け、上部の2間幅の窓から、冬期でも充分な採光が得られる。食堂のコーナー窓からは北側の穏やかな光が差し込み、眼前に広がる水田と山並みを望む。外壁は杉板縦張りとし、屋根は落雪を考えて片流れとしている。