健伸館(けんのびかん)

建築物データ

所在地 新潟県胎内市
建築用途(種別) コミュニティセンター(高齢者介護予防および生活支援整備施設)[新築]
延床面積 145.43㎡
木材データ 木材使用量26.2㎥
コンペ応募年度 2017年

応募者データ

名称
株式会社さくら設計[設計]
住所
新潟県胎内市新和町2番4号
電話
0254-44-8250
FAX
0254-44-8271

「森や木」への想い

新潟県産材の100%利用を目指した施設です。
構造材・造作材ともに使用した木材はすべてにおいて県産材を利用しました。木材見え掛りの、通り土間踏込にも県産材を使用しています。通り土間はメインの出入口となっており、最も使用頻度が高く視覚に入る部分です。
胎内市の木は「松」ですが、マツクイムシ等の被害影響でいわゆる「地松」の即時入手は現在では困難となっています。
そのため地場の杉を代用としました。地場の杉を多用した足湯を含めた通り土間は、木材をより身近に感じられる空間を意図し計画しています。

「地域」への想い

胎内市築地地区は、日本海至近で冬期間には強烈な季節風に見舞われますが、春季から秋季は豊かな田園風景が広がります。建設地は、統合し閉校となった旧竹島小学校校地内であり、古くから地域コミュニティの中心的な存在でした。現在も旧校舎棟・体育館棟は地域の生涯学習・社会体育の場として利用されています。
畑や近隣低層住宅や既存校舎・体育館等に調和する形態を求めました。奇をてらうデザインとはせずにシンプルな切妻屋根および機能より平屋建てとし、色彩は自然に存在する色で構成しました。

「建築」への想い

本施設は、高齢者介護予防に向けての施設、また高齢者生活支援スタッフの拠点施設です。高齢者が何時でも利用できることが前提となっています。
爺さん婆さんが気軽に立寄れ、お茶を飲みながら世間話をする施設をコンセプトとして、フィットネスを行い、郷土料理を作り、漬け物を漬けたり、足湯で疲れを癒したりする、元気なお年寄りの寄合い施設です。
また、配置計画では敷地南側には畑を作る余地を残す計画としました。昔とった杵柄で農作業をやってもらいたいのです。全ては「通り土間」から始まります。