F様邸

建築物データ

所在地 新潟県長岡市
建築用途(種別) 一戸建ての住宅
延床面積 161.27 ㎡
木材データ 木材使用量335㎡
コンペ応募年度 2021年

応募者データ

名称
エヌスケッチ[設計]
住所
新潟市中央区神道寺3丁目2-12 ハイム神道寺2A
電話
025-278-8076
FAX
025-278-8076
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「森や木」への想い

近くの山にある杉。
木という資源が実は身近にある。
荒廃し続ける日本の山林。
身近にある杉を使うことで、荒れた山を救うことに繋がればと考えている。
極力、国産の木を。できることなら県産の木を。
できることから少しずつ。
杉は外壁に使いやすく、アピールにも繋がる。
神社仏閣を見れば分かるように耐久性は高く、メンテナンスの費用を抑えることもできる。
杉板外壁の家を見て、一人でも多くの方に木や山に関心も持ってもらえたら嬉しい。

「地域」への想い

日本家屋では辺り前のように使われいた杉板。
杉板の外壁というとどこか古臭いイメージを持つ人も多いようだ。
やはり日本のまち並みには杉板が良く似合う。
一棟でも多く杉板外壁の家を建てることで、まち並みを整えることができたらと思う。
近くの山からの木材であれば、輸送コスト・エネルギーを抑えることもできる。
国産の木を、県産の木を少しでも多く使うことで衰退している林業の復活へ貢献できればとも考えている。
水が豊かな新潟。
「豊かな水は豊かな山のおかげ」の精神で、少しでも山への恩返しができたらと考えている。
これからは、「カッコいい杉板」「当たり前の杉板」となることを願って。

「建築」への想い

F様邸では、外部〜内部、内部〜内部と、空間のつながりを考えた。
外部には、雁木をヒントに軒下アプローチを設け、玄関と外物置とをつなげた。
玄関は“はじまりの間”と名付けた土間をもつ多目的スペースとなっており、ときには子どもの遊び場、ときには客間となる。
2階では、入れ子状の空間構成を採用し、プライベートの度合いが見た目にも分かりやすくなっているのが特徴である。
シナ合板貼りの“箱”を点在させることで、箱と箱との隙間から光や風を取り入れる。
また、外装については、カーポートや庭の周囲にも杉のルーバー材を用いることで、外観の統一を図るとともに、
塗布後に変色する木材保護塗料を塗ることで、“新しく懐かしい建物”とした。
なお、ダイニングテーブルは、杉の一枚板から天板と脚を製作したものである。