木づかい建築コンペ応募作品集
山五十嵐こども園
建築物データ
所在地 | 新潟県新潟市西区 |
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建築用途(種別) | 幼保連携型認定こども園 |
延床面積 | 1101.58㎡ |
コンペ応募年度 | 2021年 |
応募者データ
- 名称
- 株式会社東海林健建築設計事務所[設計]
- 住所
- 新潟県新潟市中央区西大畑町591-1異人池ハウス202号室
- 電話
- 025-227-6639
- FAX
- 025-227-6636
- メール
- office@takerushoji.jp
「森や木」への想い
子供たちが直接目にし手や足で触れる部分にこの土地の木材を用いた木質木造の園舎により「施設」ではなく「みんなの家」のような温かな保育環境を目指している。子供たちが午睡の時間に寝転がる床や見上げる天井のルーバー、興味を抱き指差しをする内壁や外壁、家具の仕上げとしてこの地域に昔からあるこの土地の材料を用いることで、山と子供の普段をつなぎ、身近なものとして地域の産業や文化を伝え、誇りや愛着を育むきっかけとしている。
「地域」への想い
「この園、何のため、誰のため?」保育者、父母、地域住民を巻込みワークショップを重ね、この時代にこの土地で建替することの意味を考えた。この土地の宝物として、はさぎの風景やくねくねとした道、タバコ小屋の風景を見つけ、この土地の記憶として園に取り入れながら、子供と地域の互助として、子供たちが保育室を出て園庭やまちを活用し、住民が地域の交流の場として園を活用する「境界の弱い拡張するこども園」をこの土地の木材を活用し実現した。
「建築」への想い
大きな材が運べない敷地条件のもと、現場で小さい材を組み合わせた木製トラスを作り大きな保育空間を作った。頂点が上を向いた山トラスと下を向いた谷トラスを組み合わせることで、ひとつながりの折半屋根を形成した。トラスの交点を間仕切り壁の上にずらして載せることで、各室や園の内外で異なる環境を緩やかにつなげている。保育室、園舎、園庭、村全体までを一つの連続体として閉じない大きな保育環境とすることで、村に新しい風景が生まれている。