木づかい建築コンペ応募作品集
内野の寓居 〜土間を持つ伝統的構法の平屋〜
建築物データ
所在地 | 新潟県新潟市西区 |
---|---|
建築用途(種別) | 住宅 |
延床面積 | 144.62㎡ |
木材データ | 木材使用量45.5480㎥ |
コンペ応募年度 | 2021年 |
応募者データ
- 名称
- アトリエ縁[設計]
- 住所
- 新潟県新潟市西区内野町774-1
- 電話
- 025-311-0596
- FAX
- 025-311-0596
- メール
- info@atelier-enn.com
「森や木」への想い
設計者は製材所で6本の7寸角柱(吉野杉の総赤身材)と出会い、これに惹かれた。
同時に吉野杉の梁桁材(丸太を含む)とも出会い、これらを活かすことが設計のスタートであった。
設計図を基に部材を調達する通常の設計手法とは逆のプロセスである。
可視部分には吉野杉の赤身材のみを用い、梁や小屋組を露出させ、木材を常に感じられる手法を採った。
全ての柱・梁桁は1本ずつ転がして表情にあった場所に配置をする工夫をし、また長寿命化のため赤身材かつ天然乾燥材の使用にこだわった。
同時に吉野杉の梁桁材(丸太を含む)とも出会い、これらを活かすことが設計のスタートであった。
設計図を基に部材を調達する通常の設計手法とは逆のプロセスである。
可視部分には吉野杉の赤身材のみを用い、梁や小屋組を露出させ、木材を常に感じられる手法を採った。
全ての柱・梁桁は1本ずつ転がして表情にあった場所に配置をする工夫をし、また長寿命化のため赤身材かつ天然乾燥材の使用にこだわった。
「地域」への想い
設計者は歴史的建造物や社寺建築など伝統構法設計が専門。
当建物にもこれを取り入れ、大工職人との恊働を旨とした(継手・仕口の選定、木割、金物に頼らないなど)。
職人の仕事(手刻み・塗壁・建具・組子・瓦など)の創出は設計者の責務であり、このことは技術・文化の向上と継承に寄与すると考える。
建具にはガラスで挟んだ小千谷縮みを嵌め込み、建築分野でない伝統産業を新たに建築物に導入する試みを行った。
屋根、敷瓦には安田瓦を使用し、また、外壁材は無塗装として経年変化の享受・景観調和に配慮した。
当建物にもこれを取り入れ、大工職人との恊働を旨とした(継手・仕口の選定、木割、金物に頼らないなど)。
職人の仕事(手刻み・塗壁・建具・組子・瓦など)の創出は設計者の責務であり、このことは技術・文化の向上と継承に寄与すると考える。
建具にはガラスで挟んだ小千谷縮みを嵌め込み、建築分野でない伝統産業を新たに建築物に導入する試みを行った。
屋根、敷瓦には安田瓦を使用し、また、外壁材は無塗装として経年変化の享受・景観調和に配慮した。
「建築」への想い
当建物は平屋であるが天井が高く、梁組表しのリビングは高い開放性を有する。
入口から土間、リビングへは広い間口の続き間で、空間の連続性に富む。
上記の6本の柱は土間から建物奥に行くに従い、節の数を減らして配置し、これにより床高と併せて建物内の空間序列を表現している。
垂木や造作格子の配置には社寺建築の木割を用いた。
当建物の軒は深い。深い軒により外壁の劣化を防ぎ、日射を抑制する。
また、垂木は密にし、下面を柾目として木材変形による垂下を防止している。
入口から土間、リビングへは広い間口の続き間で、空間の連続性に富む。
上記の6本の柱は土間から建物奥に行くに従い、節の数を減らして配置し、これにより床高と併せて建物内の空間序列を表現している。
垂木や造作格子の配置には社寺建築の木割を用いた。
当建物の軒は深い。深い軒により外壁の劣化を防ぎ、日射を抑制する。
また、垂木は密にし、下面を柾目として木材変形による垂下を防止している。